【専門家解説】太っている人はある腸内細菌が少ないことが判明!今からでも増やせる効果的な食べ物とは?
肥満は、糖尿病や高血圧だけでなく心筋梗塞や脳梗塞、さらにがんや認知症にもつながるため、放置していると重大な病気へと進む原因になってしまいます。
最近の研究では、肥満になる原因は、食べ過ぎや運動不足だけでなく、腸内細菌も大きく影響していることがわかってきました。
ここでは、痩せている人と太っている人の違い、痩せるための効果的な食べ物について解説します。
Contents
まずはあなたが肥満かどうかをチェック
日本では、肥満の定義は「BMIが25以上」の人のことを言います。
BMI=体重(kg)÷体重(kg)÷身長(m)
(例)身長170cm 体重72.25kg以上の人 ⇒ 肥満
日本人の場合、男性は31.3%、女性は20.6%の人が肥満と言われています。
日本人は軽度の肥満でも注意が必要
肥満に大きくかかわってくるのが「内臓脂肪」。
内臓脂肪とは、内臓や腸の周りにつく脂肪のことで、これが溜まるとへそ回りが大きくなります。
内臓脂肪は全身に悪影響を及ぼしやすく、糖尿病や高血圧、心筋梗塞など、命にかかわるような病気の原因となります。
実は日本人を含めて東アジア人は、内臓脂肪が増えやすい体質のため、軽度の肥満でもさまざまな病気を引き起こしやすいと言われています。
そのため、日本の肥満の基準も、世界で定められているものよりも厳しくなっています。
前述のBMIの値は、WHO(世界保健機関)では「BMI30以上」と定められていますが、日本では「25以上」が肥満と定義されています。
肥満の基準
WHO(世界保健機関) | 日本 |
BMI 30以上 | BMI 25以上 |
(例)身長170cm 体重86.7kg以上 | (例)身長170cm 体重72.25kg以上 |
つまり、日本人は少し太るだけで様々な病気を引き起こしやすくなってしまうということなんです。
昔はスリムだったのに…年齢とともに太るのはなぜ?
以前と食べる量も運動量も変わっていないのに、年齢とともに太ってきたのはなぜ?
そんな疑問をいただいている方も多いのではないでしょうか。
それは「基礎代謝」が大きく関係しています。
「基礎代謝」とは、何もせずにじっとしていても消費される、生命維持のためのエネルギー量のこと。
この基礎代謝は、若い時は多いですが歳を重ねるごとにどんどん減っていきます。
つまり、基礎代謝が減った分だけエネルギーが余ってしまい、それが脂肪に変えられて太る原因となってしまうんです。
↓基礎代謝についての記述は下記の記事も参考にしてください。
太っている人はきっと当てはまる!肥満につながる生活習慣
日本肥満学会 前副理事長で総合健診推進センター所長 宮崎滋氏によると、次のような生活習慣は肥満を招く原因になるということです。
ストレス・心配事が多い
ストレスや心配事は交感神経のはたらきが高まり、代謝が変わったり、食事量が増えてしまうことで肥満になると言われています。
不規則な生活
夜遅くまで働いたりと、不規則な生活を送っていると、食事や運動のバランスが崩れて太りやすくなるということがわかっています。
寝不足や寝過ぎ
寝不足や寝過ぎの状態、食欲を抑えるレプチン(後述)が減り、食欲を増やすグレリンというホルモンが増えてしまいます。
一度肥満になると元には戻らない?
肥満は、一度なってしまうとなかなか元には戻らず、さらに太りやすくなってしまうという悪循環に陥りやすいと言われています。
それはなぜなのでしょうか。
カラダ全体には、脂肪細胞が集まっている脂肪組織があり下腹部、お尻、太ももなどに特に集中していると言われています。
脂肪細胞は、食事から摂取したエネルギーの一部を脂肪に変えて貯蔵エネルギーとして溜め込んでいます。
その他にも、カラダの機能を整えるさまざまな物質を放出するという、重要な役割を持っています。
その物質の一つが「レプチン」というホルモン。
通常、食べ過ぎなどで脂肪細胞が脂肪を溜め込み過ぎるとレプチンが増加し、食欲を抑えたり、脂肪の消費を促すよう脳に働きかけます。
ところが、脂肪が過剰になると、脳がレプチンの作用をブロックしてしまう(レプチンが効きにくくなってしまう)のです。
(もともとレプチンが効きにくいという体質の人もいます。)
そうすると、食欲が増加したり、脂肪が消費されずどんどん溜め込むようになってしまうのです。
これが悪循環になって、少しずつ太り続けてしまうのです。
つまり、脂肪が増えすぎてしまうことでレプチンの効果が弱まり、その結果、食欲が増したり、脂肪を溜め込みやすくなって肥満体型になってしまうのです。
肥満を解消するカギは腸内細菌
人の腸内には100兆個の腸内細菌が棲んでいて、その種類や割合は人それぞれです。
最近の研究では、肥満の人の腸内細菌にはある特徴があることが分かってきました。
肥満と腸内細菌の関係について研究を続けている、慶應義塾大学腎臓内分泌代謝内科 専任講師 入江潤一郎氏によると、肥満の人は「短鎖脂肪酸」をつくる腸内細菌が少ないため、肥満が続き、体重が減りにくいということが分かってきたそうです。
短鎖脂肪酸を多く作り出す腸内細菌は、『フィーカリバクテリウム・プラウスニッツィ』という腸内細菌。
健康な人の腸内には、こうした短鎖脂肪酸を作り出す細菌が多く棲んでいます。
腸内細菌により短鎖脂肪酸がたくさん作られると、GLP-1などをはじめとしたさまざまなホルモンが分泌されます。
これが胃腸の動きをゆるやかにし、食べた物が胃腸をゆっくり通過するため、満腹感を感じやすくなり、食事量が減って、肥満を抑制すると考えられています。
ところが、肥満の人は短鎖脂肪酸を作り出す腸内細菌が少ないため、満腹感を感じにくく、その結果、食事量が増えてエネルギーを過剰に摂取してしまいます。
実際に、日本人のやせている人と肥満の人の腸内細菌を調べてみたところ、短鎖脂肪酸を多く作る腸内細菌の割合が、痩せている人の平均5.9%に対し、肥満の人は3.9%と、少ないことが明らかになりました。
肥満の人でも短鎖脂肪酸を増やす方法がある
ここまで読んでみて、『食べる量を減らしても痩せないんじゃ、何をやっても無理なんじゃ…』と諦めかけた人はいませんか?
でも大丈夫。太っている人でも、「短鎖脂肪酸」を増やせばちゃんと痩せることはできるんです。
そのカギとなるのが「食物繊維」。
食物繊維は腸内細菌によって短鎖脂肪酸に作り変えられるため、便秘解消だけでなく、肥満防止にも積極的に摂りたい食べ物です。
その他にも、いも類や寒天に含まれる「多糖」という成分も短鎖脂肪酸に作り替えられると言われています。
スルーラには短鎖脂肪酸を作り出す材料となる食物繊維、オリゴ糖、そして短鎖脂肪酸を作り出しやすくする「乳酸菌生産物質(製法特許取得成分)」が配合されています。
まとめ
いかがでしたか?
いままでどんなに食べる量を減らしても痩せられず、リバウンドを繰り返してしまった方。
単に食事量を減らすのではなく、「短鎖脂肪酸」に作り変えられる食べ物を積極的に食べることが、無理せず、健康的に痩せること秘訣なのですね。
これからのダイエットはいかに効率よく食事を選ぶかがポイントです。
そして、スルーラのような短鎖脂肪酸にはたらきかけるサプリメントを上手に活用していくのもポイントです。ぜひ実践してみてください。
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